ワキガの手術についての疑問・傷跡が目だない方法はある?
ワキガを手術で治すのはとても勇気がいることです。手術の痛みや費用、ダウンタイムなど慎重に判断しないと失敗する恐れもあります。またワキガの手術に関してよく質問されるのが手術跡について。ワキガ手術は近年様々な方法がありますので傷跡が目立ちにくい手術もあります。そこで早速ですがワキガ手術で人気のある傷跡が目立ちにくい方法についてご紹介したいと思います。
ワキガを治すには手術しないといけない?
ワキガ人口は最近増加傾向があるといわれています。食生活が欧米化し生活習慣も変わりはじめ日本でも体臭がきつくなる人は決して少なくありません。
ワキガでお悩みの方は市販の制汗剤で消臭していると思いますが、臭いのレベルによってはそれだけでは納得できない場合がありますよね。そもそもワキガはアポクリン汗腺が原因。人間の体は性質の異なるアポクリン汗とエクリン汗の2種類があります。エクリン汗は運動した時や気温が高い時に全身から出る水分の多い汗。逆にワキガ原因になるアポクリン汗は皮脂腺から分泌される皮脂が混ざり、汗にはアンモニアやたんぱく質も含まれるので、皮膚の菌が大変好む性質を持っています。
菌がアポクリン汗を分解する際に発生させるのがワキガ臭、さらに水分が多いエクリン汗により臭いが拡散される悪循環も。ワキガ原因になるアポクリン汗腺はワキ以外にも胸、デリケートゾーン、耳の中などがあります。アポクリン汗腺が集中する部位によっても耳のように強い臭いを発生させない場所もありますが、ワキやデリケートゾーンは独特な不快な臭いを発生させる可能性が高くなるのです。
ワキガは体を洗うだけでは改善できず、制汗剤も一時的な対処にしかなりません。根本的な汗と菌の働きを抑えるために手術が必要になる場合もあるでしょう。臭いが軽度~中度なら自分でワキガ改善することは可能です。手術が必要かどうか次のポイントを意識して判断しましょう。
手術が必要かどうかの判断基準
- 制汗剤ではワキガ臭が消えない
- 白いシャツにはっきり黄ばみが残る
- 両親がワキガ
- ワキガのせいで精神的に苦痛を感じる
- ワキガを完治させたい
ワキガ手術の定番の剪除法(せんじょほう)について
ワキガ手術は臭いの原因を発生させるアポクリン汗腺を取り除き、根本から治療する剪除法(せんじょほう)があります。最も多くの病院で行われる方法ともいわれる、ワキガのオーソドックスな手術です。
この方法はワキの下を2~3㎝ほど切開して皮膚を裏返しアポクリン汗腺を医師が取り除く方法で、きちんと取り除けば効果が安定するワキガ手術です。一日で退院できることや医療保険が適用される、ワキガが治るなどメリットが多い手術方法です。
しかし剪除法(せんじょほう)で注意したいのはアポクリン汗腺を取り除くのは医師が目視で行うため、医師の技術によっては取り残しがある場合も。すると汗腺が再生されてワキガが再発する恐れがあります。
もうひとつのデメリットはワキガ手術の傷跡が残ることです。剪除法(せんじょほう)は外科的な手術なので切開した部分は包帯がまかれれ、1週間ほどは安静にしないといけません。ワキは腕を逃し伸ばしたり重いものを持ち上げるなどあらゆる負担がかかる部分。手術の傷跡は1~2か月ほどは安定せず赤みが出たり皮膚が硬くなることもあります。
完全に傷跡が回復するには1年ほどかかり、傷跡が残ってしまうこともあります。とても目立つ場合には傷跡の修正手術を受けることも可能ですが、傷跡が安定するまで修正手術はできません。また傷跡だけでなくそのほかのリスクもあるので判断する際に参考にしてください。
剪除法(せんじょほう)のリスク
- 再発の可能性がある
- 傷跡が残る
- 内出血する
- ウイルスや細菌による感染症
- ケロイド状の傷跡が残る
- 薬剤によるアレルギー反応
- 血腫ができる
傷跡が小さくなる最新の剪除法(せんじょほう)
ワキガ手術を受けたいけど傷跡が残るので心配という方に注目されている最新の剪除法(せんじょほう)は超音波メスを使う手術です。従来の剪除法(せんじょほう)は特殊なはさみを使用してアポクリン汗腺を取り除着きますが、かわりに超音波メスを使いはさみ以上に効率的に多くの組織を取り除くことができます。
今までは皮膚を切開した後に裏返してアポクリン汗腺を取り除きましたが、超音波メスならその手間がなくより深い場所まで到達することができます。超音波メスのメリットは細かい振動で皮膚内の硬い組織が崩れ、選択的にアポクリン汗腺組織を破壊できること。そして血管や神経組織など柔らかいものはダメージを与えずに温存が可能。超音波のメスは高振動による摩擦熱が発生するので術中は冷却水を散布しながら行われます。
手術は従来の剪除法(せんじょほう)と同じで入院は不要です。回復の早さも同じ、傷跡はさらに目立たなくなるといわれています。費用は美容的な場合は自己負担になりますので40万円前後かかる場合もあるでしょう。またクリニックによっては超音波メスの手術を行っていない場合もあるので事前に確認が必要です。
手術の副作用やリスクもほぼ通常の剪除法(せんじょほう)と同じ、効果は100%とはいえませんがかなり高い効果は期待できるでしょう。何よりも傷跡が短くなるので1~2年ほど経過するとほとんどわからないまで回復することも可能です。
切らないワキガ手術のミラドライについて
ワキガは大人だけでなく遺伝が関係しているので子供にも起こる症状です。自分で臭いケアできない年齢だといじめ問題に進展する恐れもあるので、ワキガ手術を検討される方も多いでしょう。
しかし動きが活発な子供や発育段階にある体には負担が多い外科的な手術はオススメではありません。そんなワキガの悩みを抱えている方に人気があるのが「ミラドライ」です。
幅広い年齢層に選ばれるワキガ手術でしかも皮膚を切開しないことが一番の魅力。ミラドライはマイクロウェーブという特殊な電磁波を使いワキの皮膚に照射してアポクリン汗腺の働きを破壊する最新ワキガ治療です。
ミラドライの仕組みは電磁波のエネルギーを真皮と脂肪の境目に集中させ、接合部分を破壊します。アポクリン汗腺の土台部分と皮膚につながる線がそこで遮断されるため汗腺の機能が破壊されるのです。2006年にアメリカで開発された最新の手術、ほかのワキガ手術よりもメリットが多くワキガへの効果も期待できます。
治療時間は1時間前後、入院が不要でダウンタイムも少ないので仕事を長期休まずワキガ手術を受けたい方にも良いでしょう。手術後は極端な行動制限もなく無理しなければ普段通りの生活にすぐに戻れます。ワキガ手術の傷跡を残したくないという方には安心な治療方法といえますね。
ただしミラドライもデメリットがまったくないということではありません。次の点を注意してじっくり検討してください。
ミラドライのデメリット
- 保険診療ができないので両脇手術で40万円ほどかかる
- ワキガは完治しないこともある
- エクリン汗腺の発汗抑制効果は期待できない
ボトックス注射で発汗量を抑える方法
ワキガ手術で傷跡が残ると水着を着るシーズンやノースリーブの洋服を切るのは抵抗がありますよね。本格的な手術はしたくないという方にオススメの方法が「わきボトックス注射」です。この治療方法は注射するだけなので傷跡の心配はありません。
ボトックスはボツリヌス菌が生成するたんぱく質を使った薬剤を皮膚に注入し、発汗機能をコントロールする信号をブロックする作用があります。ワキ汗をかきやすい人やワキガ臭の改善として人気があり、発汗量が減るため多汗症にも効果を発揮します。
治療時間は15分程度、患部に注射するだけで当日はシャワーを浴びることも可能です。ボトックス注射は傷跡や汗が心配な女性に人気があるワキガ治療方法。効果は永久に持続しないので3~4か月ごとに繰り返し注射をすることが必要です。
ボトックス注射をしている方はワンシーズンに1~2回ほど通院されることが多いようですね。傷跡が残らないのはワキガ手術の不安をなくすメリットです。ボトックス注射はダウンタイムもなく気軽にできるワキガ改善方法ですが、次のようなデメリットもあるので目的に合わせてよく検討してください。
ボトックス注射のデメリット
- 効果は数か月しか持続しない
- 術後に筋肉痛のような軽い痛みを伴うことがある
- 保険診療ができず1回両脇で5~10万円ほど費用がかかる
ワキガ手術のデメリットをよく考えて決断しよう
ワキガ手術でしっかり臭い対策するのは改善方法のひとつですが、効果だけを考える前にデメリットについてもよく理解しておきましょう。ワキガ手術は傷跡が残らない治療方法も増えています。しかし保険診療ができないタイプが多く費用が高額になることはよく考えておきたい部分ですよね。
また外科的な手術で高い効果が期待できるものでも、医師の技術力により汗腺の取り残しや手術による副作用などのリスクがあります。ワキガ比率を見ると男女差はほぼありません。しかし最近は子供や女性のワキガが増えているので医療機関で手術や治療を考える方も多いでしょう。病院でワキガ手術を受けるのは男性より女性のほうが圧倒的に多いといわれています。ワキガ体質は遺伝だけでなく生活習慣なども関係しているので、手術跡が気になる場合はあらゆる方向からワキガ改善を考えることが必要ですね。
ワキガの手術はすべての人に向いているわけではありません。気になる方はまずクリニックでカウンセリングを受けるのもよいでしょう。自分のワキガ臭の強度やライフスタイルなどを考え、どの方法が適切か親身に相談にのってくれる病院がオススメです。手術を受ける際は必ずリスクやデメリットも確認しておくこと。精神的な発汗が多い場合は心療内科で相談することも必要かもしれません。
手術しないでワキガ改善するオススメの方法
ワキガの手術を受けるか受けないか?迷った時にまず試していただきたいのがワキガクリームです。手術のデメリットになる傷跡の問題や高額な治療費、ダウンタイムなど一切心配がないワキガクリーム。一般的な制汗剤で対処できない強い臭いもワキガクリームから根本原因からブロックしてくれます。ワキガクリームが手術よりも良い3つの理由について早速みていきましょう。
肌に優しい
ワキガ手術は傷跡だけでなく術後の出血など不安な点が色々あります。ワキガクリームは塗るだけの簡単ケアで、しかも保湿成分や美肌成分が配合されているので肌に安心です。刺激となる添加物を使用しないので子供や敏感肌の大人にも使いやすいことが魅力ですね。ワキガクリームは種類が色々ありますので、安全に使用できるメーカーを選ぶことがコツです。
ワキガ臭のメカニズムに合わせて消臭できる
スプレーのデオドラントでは完全に消臭できないワキガ臭。ワキガクリームは根本原因となるアポクリン汗腺の汗を抑制し、皮膚の常在菌の活動を抑える殺菌成分などワキガに特化した有効成分が配合されています。そのため消臭力が高くクリーム成分が肌に浸透するので汗に流れにくいことや消臭時間が持続することもメリットです。
コストが安い
ワキガ手術は保険適用されないと数十万円もかかりしかも完治しない可能性があります。ワキガクリームでアポクリン汗腺を減らすことはできませんが、コストが安く安全にワキガケアできるのであらゆるストレスを減らすことができます。定期購入などの特典を利用するとお得にワキガクリームを継続できるので、手術するかどうか迷っている時はまずワキガクリームを使い食生活などからもアプローチしてみましょう。
まとめ
- ワキガ手術が必要なのはすべての人ではない
- アポクリン汗腺を取り除く剪除法(せんじょほう)は保険適用可能
- 最新の超音波メスを使う剪除法(せんじょほう)もある
- 切らないミラドライは子供や女性に人気
- ボトックス注射の効果は永久ではない
- ワキガ手術のデメリットを考えて判断すること
- 手術の不安を取り除くにはワキガクリームがオススメ
ワキガ手術にはメリットやデメリットがあります。ワキガのために人間不信になったり社会生活に制限ができるのはとても困りますよね。手術したほうがメリットが多い方もいますのでまずは医療機関で相談するか、手軽にセルフケアできるワキガクリームで様子を見ることもオススメです。